トキトリ

記事 / 2026.10.13

「なんか毎週同じだな」と思ったら、増やす前に見る場所

毎週同じ議論を繰り返さないために、直近一週間の事実・未確認事項・今週確かめることを三行で残す実務メモ。

「なんか毎週同じだな」と思ったら、増やす前に見る場所

月曜日、パソコンを開く。

先週の数字を確認して、今週の予定を見る。
会議があり、投稿予定があり、問い合わせも増やしたい。

やることは、たくさんある。

なのに、

「で、今週は何を変えるんだっけ?」

と聞かれると、少し止まる。

大きな失敗があったわけではありません。
数字が完全に悪いわけでもありません。

ただ、なんとなく毎週同じ。

この記事は、その違和感から始めます。

この記事で持ち帰ってほしいこと

この記事で決めたいのは、施策ではありません。

広告を出す。
SNS投稿を増やす。
記事を書く。
動画を作る。

そうした「次にやること」を増やす前に、

いま、どこで仕事が止まっているのか。

その場所を1つ決めることです。


仕事は進んでいるのに、前に進んでいる感じがしない

たとえば、こんな1週間です。

月曜日に数字を見る。

火曜日にSNSの投稿案を考える。

水曜日に上司から、

「もう少し問い合わせを増やせない?」

と言われる。

木曜日に競合を調べる。

金曜日には、新しい施策候補が3つ増えている。

仕事はしています。

むしろ忙しい。

でも翌週の月曜日になると、また同じところから始まります。

数字を見る。

案を探す。

やることを増やす。

そしてまた、

「結局、何が問題なんだろう」

に戻ってくる。

これは珍しいことではありません。

問題なのは、努力が足りないことではなく、

何を直す週なのか決まらないまま、仕事だけが増えていることです。


「もっとやる」は、答えになりやすい

何が悪いか分からないとき、人は量を増やしやすくなります。

問い合わせが少ない。

だから投稿を増やそう。

アクセスが少ない。

だから記事を増やそう。

反応が弱い。

だから別のSNSも始めよう。

どれも間違いとは限りません。

ただし、

なぜ今それを増やすのか

が説明できないまま始めると、問題があります。

結果が出なかったときに、

「量が足りなかったのか」

「内容が悪かったのか」

「そもそも見る場所が違ったのか」

が分からないからです。

すると次も、また別の施策を増やすことになります。


先に見るのは「何を増やすか」ではない

一度、施策を考えるのを止めてみます。

問い合わせを増やしたい。

そのとき最初に見るのは、

「次に何をやるか」

ではありません。

たとえば、

  • そもそもサイトを見られていない
  • サイトには来ているが、問い合わせページまで進んでいない
  • 問い合わせページは見られているが、送信されていない
  • 問い合わせは来るが、狙っている相手ではない

同じ「問い合わせが少ない」でも、止まっている場所はまったく違います。

ここを決めないまま、

「SNSを増やす」

「広告を出す」

「LPを直す」

と施策を選んでも、当たり外れの話になってしまいます。


つまずきは、立派な課題名でなくていい

最初から、

「CVR改善」

「リード獲得効率の改善」

「ファネル最適化」

のような言葉を使う必要はありません。

もっと雑で大丈夫です。

たとえば、

「サイトには来るけど、その先に進んでいない気がする」

でもいい。

「投稿はしているけど、問い合わせにつながっている感じがしない」

でもいい。

「数字を見ても、次に何を変えればいいか決まらない」

でもいい。

大事なのは、正しい専門用語を付けることではありません。

いま止まっている場所を、チームで同じように指せることです。


名前が付くと、「増やす」以外の選択肢が出てくる

たとえば、

「投稿数が少ない」

と思っていた状態が、

実は

「サイトに来た人が、問い合わせまで進んでいない」

だったとします。

そうなると、

投稿数を2倍にする以外にも、

問い合わせページを見直す。

事例を追加する。

料金や相談内容を分かりやすくする。

問い合わせ前の不安を減らす。

という選択肢が出てきます。

逆に、

そもそもサイトに人が来ていないのであれば、

そこで初めて発信量を増やす意味が出てきます。

つまり、

施策を増やす前に、止まっている場所を決める。

順番が逆になるだけで、仕事の見え方は大きく変わります。


今週、決めるのは1つでいい

全部の問題を見つける必要はありません。

むしろ、いくつも並べるとまた迷います。

今週は1つだけ。

たとえば、

「問い合わせが少ない」

ではなく、

「サイトには来ているが、問い合わせまで進んでいない」

まで絞る。

あるいは、

「SNSが伸びない」

ではなく、

「投稿は見られているが、プロフィールから先に進まれていない」

まで絞る。

そこまで決まれば、

「今週は何をする?」

への答えも作りやすくなります。


今日、持ち帰るのは施策ではありません

新しい施策を探す前に、一度だけ確認してみてください。

いま、自分たちはどこで止まっているのか。

一文で言えるでしょうか。

言えなければ、今週最初にやることは、

新しい施策を増やすことではありません。

いまのつまずきに、仮の名前を付けることです。

正解でなくて構いません。

まず1つ決める。

そこから、次にやることを考えます。

トキトリが最初に手伝いたいのも、この部分です。

案をたくさん出すことではなく、

「今週は、まずここを見る」

を1つにすること。

増やすのは、そのあとで十分です。

5分で書ける、つまずきの仮メモ

直近一週間だけを対象に、「起きた事実」「まだ分からないこと」「今週確かめること」を一行ずつ書きます。たとえば、事実は「記事からサービスページへの移動はある」、未確認は「相談ページまで進まない理由」、今週は「記事末尾の案内と遷移先の表現をそろえる」。数字が少ないときは原因を断定せず、「止まりやすいかもしれないので確認する」と仮説のまま残してください。次週に同じ三行を見返せれば、判断を積み上げられます。

このテーマを担当者の視点から考える記事も、トキトリのnoteで公開します。